はじめに
こんにちは。
今回は出産レポートの最終章です。
私は2023年9月末に第1子の女の子を無痛分娩にて出産しました。
実際に無痛分娩を経験して感じた
メリット&デメリット・家族の反応について
お話ししたいと思います。
今回は、無痛分娩を選択するか
悩んでいる方に向けた記事です。
無痛分娩にしたくても難しいという方がいる中で、このような記事を書くことにためらいの気持ちもありましたが、一個人の経験がどなたかにとっては必要な情報となるかもしれないと思い、レポートさせていただきます。
ご理解いただけましたら幸いです。
▼出産レポート①②はこちらから▼
総合的な感想
無痛分娩はお産が進みにくくなる場合もあると聞いていたので不安もありましたが、結果的にはお薬がうまい具合に効いてお産がスピーディに進みました。
全体を通してリラックス状態でいられ、恐れていた陣痛に関しても圧迫感はありましたが耐えられる程度でした。
最後まで話す余裕もあり、家族に応援してもらいながらいきむことができ、赤ちゃんが出てくる感覚、感動もありました。
和やかなお産となり、達成感もあったので、今回は無痛分娩を選んでよかったです。
無痛分娩を行うためには一定の制限があり、必ずしも選べるとは限りませんが、二人目の子供を出産することがあるとしたら、また無痛分娩を希望したいと思っています。
メリット&デメリット
メリット
苦痛がなかった
耐えられるレベルの痛みで苦痛がなかったことが一番のメリットだと思います。
そのためか、産後の消耗も軽度で済んだ気がしています。
疲れはありましたが、それよりも早く食事を取りたい気持ちが強くあったくらいでそこまで消耗していませんでした。長時間陣痛と闘っていたら、もっと体力の消耗が激しくぐったりして翌日にも響いていたかもしれません。
翌日から母子同室で睡眠不足の日々が始まったので、体力の消耗が最低限で済んだのは良かったと思っています。
和やかなお産ができた
家族の立ち会いがあり、和やかな雰囲気の中でお産が進んだことが良かったと思いました。
無痛分娩でなかったとしても、夫には子供の誕生に立ち会ってもらいたかったと思いますが…
自然分娩だったら、母には立ち会ってもらわない選択をしていたと思います。”娘が痛みに耐えているところ”を実母に見せるのは忍びないと私は思ってしまうからです。
実際には、出産の直前まで会話をする余裕があったので、夫のみならず、臨月期をそばで支えてくれた実母、誕生を楽しみにしてくれていた兄にも立ち会ってもらい出産の喜びをみんなで共有できたことを嬉しく思います。
デメリット
デメリットとして「麻酔による副作用・アレルギー反応の可能性」などもありますが、ここでは医学的な観点ではなく、実際に体験してみて感じたデメリットについてお伝えしたいと思います。
夫が出産の大変さをわかってくれていないと感じる
長時間に渡り陣痛に耐え抜くようなお産に付き添ってくれていたら、出産や産後の体調についてもう少し理解があったのかなと思うこともあります。
無痛分娩とはいえ産前処置や産後の体への負担など、大変なことはそれなりに起こっていたのですが、出産時しか立ち会っていない夫にとっては、無痛で余裕のある私の姿しか見ていないわけです。
出産レポート①②③で夫の言動への不満をいくつか申し上げてきましたが、もし陣痛に長時間耐え抜いた姿を見せていたとしたら、もう少し配慮のある言動になっていたかも?と思うことがあります。
母乳への影響
37週を過ぎた頃から、母乳の出を良くするために、乳房マッサージをしておくように言われていました。しかし私は平日しかマッサージをしていませんでした。
乳頭を刺激するとホルモンの影響で子宮収縮が促されてしまうことがあり、私の場合はマッサージ後にお腹が張って生理痛のような痛みがありました。
私が出産した病院は平日日中しか無痛分娩に対応しておらず、土日や夜間にマッサージをして陣痛が誘発されてしまうのが怖く、マッサージを控えていました。
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産後は母乳の出があまり良くなかったこともあり、「無痛分娩を選んでいなかったとしたら、乳房マッサージをしっかりやって、もっと母乳が出ていたかな?」と思うこともあり、娘に申し訳なさを感じることもあります。
あるいは、24時間対応の病院を選べばよかったのかもしれませんが…
ただ私は完母(母乳のみ栄養)は目指しておらず、もともと混合栄養(母乳+ミルク)を目指していました。納得のいく育児をすることができたので、結果的にはよかったと思っています。
家族・周囲の反応
無痛分娩を選択する上で一番大事にすべきは出産をする自分の意見だと思っていましたが、実際には周囲の反応を受けて揺れ動く気持ちがありました。
ここでは家族・友人の意見と、それを踏まえてどのような心の動きがあったかについて触れてみたいと思います。
夫「いいと思う」
夫には、もし自分が産む立場だったとしたら無痛分娩を選ぶかどうか聞いてみました。はっきりと言語化するのが苦手?な夫は「…いいと思う。」しか言いませんでしたが、どうやら無痛分娩には賛成してくれたようでした。
夫が理解してくれなかったら全額自分で払おうと思っていましたが、「2人の子供なので2人で負担しよう」という私の提案に納得してもらえたので感謝しています。
ちなみに夫の家族には無痛分娩を選択したことは事後報告となってしまいましたが、特に意見されることもなく、ほっと胸を撫で下ろした次第です。
実母・姉「15万円は高い」
自然分娩で出産した実母と姉はどちらも安産で、「陣痛は呼吸法や助産師さんのアシストで乗り越えられる。15万円もかけて無痛にするほどではない。」という意見でした。
とはいえ痛みを実際に感じるのも費用を負担するのも自分ですし、自分の気持ちを優先したいと意見し、無痛分娩を選択するに至りました。
最近、費用の助成が2026年度ごろから始まるというニュースも耳にするようになりました。
どうか、費用面で選択したくても選択できないという妊婦さんが、一人でも減ることを祈るばかりです。
友人「一度は陣痛を経験したい」
同僚妊婦さんからは「え、無痛にするんですか?」とびっくりされることもありました。また「陣痛を一度は体験しておきたい。」という意見を聞くことも度々あり、これについては少し心が揺れ動きました。
その意見は一理あると思います。確かに陣痛に耐えて自分を産んでくれた母のことを尊敬していますし、同じことを自分も経験しておくことで何か得るものがある気もしました。
とはいえ私としては、手術をする際は麻酔で痛みを取り除くのが当たり前なのに、陣痛だけはどうして美化されて語られることが多いのか、ちょっとわかりかねるところも正直あります。
やはり”痛いものが怖い”という感情を押し込める必要もないと感じ、”痛みを取る手段があるなら取りたい”という自分の気持ちに従うことにしました。
おわりに
今回の出産では無痛分娩を選択して良かったと思いましたが、出産は一人一人違うものだと思いますし、どの出産も尊いものであると思っています。
この記事を読んでいただいた方々にとって、分娩方法を考える上で何かしらの情報提供になれば嬉しく思います。
また、一人の命を生み出す過程では多くのことを感じさせられ、考えさせられました。
産後は"母子ともに健康です"という、よく聞くフレーズを自分も発しておきながら、実際には産後の体には色々な負担があるのだということも知りました。
そして、自分もこんなふうにしてこの世に生まれてたのかという驚きと、父や母も抱いていたであろう思いや苦労を初めて実感し、心から感謝した経験となりました。
これにて5回に渡りお送りしてきた私の第1子出産レポートは終了です。
最後に、これから出産を迎えるかもしれない方々に、心からのエールを送りたいと思います。どうか元気な赤ちゃんに会えますように。
長らくお付き合いいただき、ありがとうございました。
▼出産レポート③④はこちらから▼